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2007年5月27日 (日)

愛のひだりがわ / 筒井康隆

筒井康隆さんは最近かなりハイペースで作品を発表されてますが、このところそのペースについていけず、ようやくこの「愛のひだりがわ」を読むことができたというていたらくでお恥ずかしいしだいです。最初にタイトルを見たとき、愛に右側とか左側とかあるのかなと疑問に思ったのですが、愛というのは主人公の名前でした。でも愛のひだりがわというのはたいへんいいタイトルだと思います。愛という抽象的なものの左側を一生懸命イメージしようとしてタイトルだけで相当惹かれましたから。

内容は以前読んだ「わたしのグランパ」と同系統のもののように思います。

子供の読者を想定していることもあり、短い簡潔でわかりやすい文章で書かれた小説です。

主人公の少女の成長物語ということになるのでしょうが、そこにいじめ、非行、環境汚染などの現代的キーワードがちりばめられています。ただしきれいごとではなく、主人公の相談役的存在の人が殺人を犯したり、両親を殺された令嬢が暴走族のボスになってしまったりといった主人公の女の子には理解できないような出来事がどんどん起こります。

主人公の女の子の目線で語られるわけで、当然女の子に理解できないこと、知らないことはそのままなわけです。一人称小説の場合当然なんですが、そのあたりの書き方が面白かったです。

また、わたしのグランパのときにも思いましたが、随分構成のしっかりした基本に忠実な小説だと感じました。

Kokologtutui

2007年5月13日 (日)

Tシャツ

元来着る物にはほとんど興味が無いのですが今日はちょっと衝動買いでTシャツを買ってしまいました。ユニ●ロで見つけました。

ECMのCDジャケットをデザインしたTシャツが何種類か置いてあった中の1枚です。チック・コリアのリターン・トウ・フォー・エバーなんかもありましたが、買ったのはこのキース・ジャレットのスタンダーズVol.1のTシャツ。この前コンサートに行って来たところなのでこれを選んでしまいました、へへへ。

このジャケットってメンバーの名前が書いてあるだけのデザインなので、なんで数あるECMのジャケットからこのデザインを選んでTシャツにしたのかちょっと理解に苦しみますが、まあ事実こうやって買ってる客がいるわけだから正解なのかとも言えますね。

そういえば以前「企業タイアップTシャツ」で某ティッシュメーカーの、うさぎがハナをかんでるイラストのTシャツを着てCDレンタル店へいったところ、そこの男性店員から「むっちゃ可愛いですね」と褒められた(?)ことがあったなあ。Kokologt_2

Time and the infinite / ADAM ROGERS

アダム・ロジャースというギタリストですが、実は何度か名前を見かけた覚えがあるぐらいでどういう人なのか良く知らないままCD買っちゃいました。

なぜかというと好きなギタートリオというフォーマットだったということとビル・スチュアートがドラムだったからです。ビル・スチュアートはジョン・スコフィールドのアンルートで聞いて以来気になってるドラマーです。パットメセニーのトリオでも叩いてますしギターリスト御用達なのかな。

1曲目はスタンダードのナイト・アンド・デイですがけっこうオーソドックスな演奏でした。アルバムジャケットのデザインも含めてオーソドックスなジャズのイメージを出したかったのかもしれません。とはいっても現代的なフレーズが随所に聞かれますけどね。

しかし2,3曲目のオリジナルなんかを聞いてるとヴォルフガング・ムースピールなんかとも共通する色んな要素を取り入れた新しさを感じさせるものです。ニューヨークのジャズシーンではこういう音楽が流行ってるのかなあ。ジャズの伝統、理論を踏まえつつ現代音楽的な方向に向かうという感じでしょうか。

アコースティックとエレクトリックを使い分けてますけど、エレクトリックの方は個人的な好みで言えば少々ウォームすぎる感じです。どちらかというと透明感のある固めの音が好きなので。

でもテクニック的にも音楽的にも中々良いと思いました。巧い人っていくらでもいるんだなあと改めて思いました。ただアダム・ロジャースについてはこれしか聞いてないので、このアルバムの音が彼本来のスタイルなのか、意外なものなのかはわかりませんので、また機会があれば他のものも聞いてみたいですね。

Kokologarogers_1

2007年5月10日 (木)

大失敗 / スタニスワフ・レム

レム選集の4冊目です。今回の選集の目玉だと思ってましたが、そのとおりでした。

レムお得意のファーストコンタクトものです。この手のレムの作品は、コンタクトの相手とまったく意思疎通できず、まったく訳がわからぬまま何の成果も得られず失望の中で終わるというパターンがほとんど(全部?)なので、タイトルを見た瞬間、内容が推測できたような気になってました。

しかし、この作品は少々予測を裏切るものでした。少なくとも相手との意思疎通が成立するという今までに無い展開に大変びっくりしました。結末もレムの今までの作品とは違うもので意外な感じです。なんだか外交シュミレーションみたいになっていくんですが、なかなか緊迫感があります。

私がレム作品の最も好きなところは、視覚的なイメージの素晴らしさです。

どの作品においても科学的(架空の科学知識もふくめて)な根拠を踏まえて、見事な情景を文章化してくれます。作品の中で展開される様々な議論を重視する方も多いと思いますが、個人的には架空の惑星の情景を描き出すレムのイマジネーションに魅了されます。

Kokologfiasco

2007年5月 5日 (土)

キース・ジャレット・トリオ

昨日、大阪フェスティバルホールでキース・ジャレットを見てきました。実は20年近く前にも一度同じメンバーのコンサートを、確か同じホールで見たことがあります。

当時はそれほどジャズの、それもピアノ・トリオに興味があったわけでもなく、ただ会社の先輩に誘われて行っただけでした。そのときのことで印象に残ってるのは、やたらドラムの音がでかかったのとキース・ジャレットのあの中腰になって体をくねらせながら弾く独特の演奏スタイルとだみ声のスキャットに驚いたことぐらいです。

で、今回はというと、私も年月を経て音楽の好みもだいぶ変化してきてまして、歌物より器楽系を好むようになり、特にジャズではギターかピアノのトリオ編成が一番好きというようになってしまっており、このコンサート、大いに楽しみました。

キース・ジャレットの演奏スタイルは以前と変わりなく健在で、相変わらずよくあんな姿勢で演奏できるなという感じでした。

なによりもドラムのディジョネットがかっこよかったなあ。ハイハットの調子が悪いのか、しょっちゅう調整しながら演奏してましたが、非常にメロディックな感じで自由に叩いていながらしっかりリズムキープされているという見事なドラミングでした。それも余裕たっぷりにやるんだからすごいですね。

このところ個人的にドラマーに興味があって、どうもそっちに耳が行ってしまいました。

お客の方は年配の方が多かったですが、若年層もけっこういました。

途中20分の休憩を挟んでの2部構成でしたが、2曲のアンコールもあり、楽しいコンサートでした。

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