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2007年6月26日 (火)

セバスチャン・ナイトの真実の生涯 / ナボコフ

ナボコフにはまってます。

ナボコフが母国語であるロシア語を捨てて英語で書いた最初の小説だそうです。著名な作家であった兄の伝記を書くために、死に至るまでの兄の生涯を追跡する弟の話で、この小説はその弟が書いた伝記という体裁になってます。探偵小説のように兄の周辺にいた様々な人物から証言を取って、それを繋ぎ合わせて兄の生涯を再構成していくんですが、その過程でいろいろとナボコフらしいお遊びやら仕掛けがちりばめてあるといった感じです。比較的読みやすい小説でした。ラストの方で兄の臨終に間に合うよう弟が悪戦苦闘するくだりなどはカフカ的で面白かったです。

書かれたのは「ディフェンス」より後のようですが、洗練度から言えばデイフェンスの方が上という感じがしました。個人的な意見ですが。

絶版になってる他の作品も復刊してくれるとありがたいんだけどなあ。

Kokologknightvn

2007年6月15日 (金)

ディフェンス / ウラジーミル・ナボコフ

少し前に新訳の「ロリータ」を読んで以来、にわかファンとなってしまったナボコフの初期の作品。ナボコフはロシアの亡命貴族の出で、この頃の小説は元々はロシア語で書いてます。その後すべて英語で書くようになったそうですが、同時に過去の自分のロシア語作品も自分で英語に訳して出してます。すごい言語能力だなあと感心しますね。

チェスの話だと聞いてたので、全くそちら方面に知識のない僕としては少々心配しつつ読んだんですが、特別な知識は不要でした。

話は幼少からチェスに才能をもった主人公が一流のチェス選手となり、緊張の持続から次第に精神を病んでいくというようなストーリーなんですけど、主人公のチェス的思考が実生活を次第に侵食していく描写が面白いです。なんだか暗そうに聞えますがナボコフ独特のユーモアにあふれており、むしろポップな感覚で読めます。もしかしたら訳文のせいかもしれませんが。ナボコフの文章にはよくモノを擬人化した表現など面白い文章が多いんですが、この小説にも随所に面白い文章が現れます。主人公が動いているバスから飛び降りてこけてしまうくだりの文章なんか独特でした。

ナボコフの小説はほとんどがすでに翻訳されているはずなんですが、実際手に入れようとするとほとんど絶版状態で入手困難になってます。この「ディフェンス」もすでに品切れのようで、図書館で借りて読みました。「透明な対象」という比較的新しいものも既に品薄状態。どういうことかなあ。・・・と思って昨日書店をうろうろしてたらリチャード・パワーズの「囚人のジレンマ」が出てるのを発見。3200円の金額に迷った挙句買わずに帰ってきちゃいました。ビンボだなあ。でも結局買いそうな予感が・・・

Kokologvn

2007年6月12日 (火)

聖母の贈り物 / ウィリアム・トレヴァー

国書刊行会から、「短編小説の快楽」というシリーズの1冊目として刊行された本です。他にカルヴィーノやエムシュウィラーなんかも出るようで、広告でみたときなんとなく興味を持ってたのですが、たまたま刊行されて間もないこの本を古本屋で見つけて、買ってしまいました。

実はこのトレヴァーという作家については全くどういう人なのか知りませんでした。アイルランドの作家で、後書きによれば母国では国民的作家といっていいような人のようです。読んだ印象としては大変物語を語るのが巧い作家だということと、アイルランドという国の特性なのか、宗教色が若干強いということです。どの話も面白いのですが、どこか少々歪みがあって、素直じゃない感じ。さわやかさがなく、読後に引っ掛かりが残る、というか後味の悪さが残るようなものが多いですね。こう言うとなんだか読みたくなくなりそうですが、そんなことはなくてちゃんと面白く読めます。

アイルランドの歴史的背景がわからないと理解しづらいところもありますが、ちゃんと最低限のことは親切な翻訳者の方が後書きに書いておいてくれたので、問題ありませんでした。

有名な飢饉の話とかカトリックとプロテスタントの関係なんかに関係した記述がちょこちょこ出てくるぐらいです。そういえば前に何かの番組でU2のボノも飢饉の話してたなあ。

そもそも僕は短編小説自体をあまり読まないため、今回はちょっと試しに読んでみるかという感じでしたが、このところまとまって読書の時間が取れないので短編の方が読みやすいかなとも感じました。

ところでタイトルの聖母の贈り物を文字変換したら歳暮の贈り物になっちゃいました。

Kokologwtrever

2007年6月 3日 (日)

Live At Massey Hall 1971 / Neil Young

基本的には昔を懐かしむようなCDは買わないことにしてるんですが、これはついつい買ってしまいました。ニール・ヤングの71年のアコースティックライブ。ちょうど「ハーベスト」発表直前にカナダで行われたもののようです。宣伝文によれば、元々プロデューサーとしてはこのライブを「ハーベスト」の前にリリースするつもりだったようですが、ニールヤングが「ハーベスト」の出来のよさに興奮して、プロデューサーの反対を押し切ってハーベストを先に出すことにしたんだそうです。結果的には「ハーベスト」は大成功したわけで、正解だったんでしょうがそのためにこのライブはお蔵入り。

さてようやく日の目を見たこのライブ、非常に音がいいし、曲もおもわず感激物の選曲でした。「ハーベスト」に収録された曲(この時点では新曲ということになりますね)を含め、「オハイオ」のアコースティックヴァージョンなど聞き所たっぷりです。どういうわけか「男は女が必要」と「孤独の旅路」が組み合わさったような形で演奏されていたり、「カウガール・イン・ザ・サンド」なんかも「4ウェイストリート」とほぼ同じアレンジで懐かしくてうれしかったです。

ニールヤングのあの独特の声も当然若々しくつやがあり、良い感じです。

ひとつだけ注文をつけるとすれば「アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ」が入ってなかったことぐらいかな。

ついでながらこのCD、DVDとのカップリング版も出てましたが、迷った末、CDのみの方を選びました。DVD見た人、内容はいかがでしたか?

Kokologny_1

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