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2008年3月20日 (木)

透明な対象 / ウラジーミル・ナボコフ

随分前に買ってそのまま本棚に飾ってあったのをようやく読みました。

これまで読んだナボコフの作品中では個人的には一番好きです。

この人の文章は本当に面白いです。翻訳がどれぐらい原文に忠実なのかわからないけど作品の中に必ず、はぁ~っと感心させられる文章が何箇所か出てきます。語り方が洗練されていて説明的な部分がほとんどないのですが、そこからストーリーが浮かび上がってくるような感じです。

ストーリーを説明すると「なんだそれだけ?」となってしまうような内容ですが、ナボコフの小説は内容よりむしろ、その書き方に重点が置かれてるように思います。チェスや推理小説のファンだったそうで、どの作品もちょっとパズル的な面白さが感じられます。おっ、次の一手はそうきたか、という感じの組み立て方で進行していくとでも言えばいいでしょうか。

巻末に訳者による詳細な脚注がついてますが、これがなくても十分楽しめます。

Kokologtoumeivn

2008年3月 9日 (日)

Travels in the Scriptorium / Paul Auster

130ページほどの短い小説なのに読み終わるのにえらい時間が掛かってしまいました。去年のたぶん7月頃に買ったんですが、50ページほど読んだところで小休止したら内容を忘れ、また最初から読み直し。これを2回繰り返して最初の50ページだけ計3回読んでしまいました。途中他の小説を読んだりしてたせいもあって、なんと結局7ヶ月ぐらいかかって読んだ計算になります。まったくトホホな語学力です。

ポールオースターのたぶん一番新しい小説だと思うんですが、オースターらしい作品でした。

名前も自分が誰で、今いる場所がどこなのかもわからない主人公(結局名前はわからないままなので、ずっと"ブランク"という仮名で呼ばれてます)が、病院のような、収容所のような場所でなんらかの治療を受けているような状況がずっと続きます。監禁されてるのか、自由に出入りできるのか、周りの人間が味方なのか敵なのか、とにかく確定した要素がないのです。このあたりの危うい感じがオースターっぽいですね。

当然のように作中作として別のストーリーが主人公が読む報告書のようなものとして出てきて、二重構造を形作ってるんですが、オースターってこのパターンばっかりと言ってもいいぐらいこの形が好きですね。最後はどんどん幻想の世界へ入っていって泡のように消えるという感じでしょうか。

Kokologtravelspa_2

2008年3月 1日 (土)

スーツケース / スティーブ・カーン

94年ドイツでのライブCDです。メンバーはベースにアンソニー・ジャクソン、ドラムスはデニス・チェンバースというトリオで、CD2枚に1晩分のライブをそのまま収録したような内容でした。いや~これはよかった。なんで今まで発売されなかったのかわからないぐらいです。音質もいいし、ドラムソロなんかもかなり長尺であるにもかかわらず切られずに収録されてるし、演奏内容もすばらしいです。カーンのギターにはアンソニー・ジャクソンのあの硬質なベースが良く合います。リズムセクションの非常に攻撃的な音とカーンの浮遊感溢れるコードワークが融合して独特の音空間を創出しています。。まさにスティーブ・カーンサウンドという音です。最近はあまり使ってないひずみ系の音も効果的に使われていてアクセントになってます。

そういえばヴォルフガング・ムースピールのトリオのCD2枚が日本版で出てるようですね。

2枚とも傑作なのでみなさん是非聞いてみてください。Kokologkhan

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