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2008年4月25日 (金)

EARTH MOUNTAIN / Wolfgang Muthpiel

ブラッド・メルドー・トリオの新譜を買おうと思ってCDショップにいったらムースピールの新しいのが出てたので、迷った挙句メルドーはまたの機会ということにしてこちらを買ってしまいました。両方買うという発想がないところがビンボなところ。

前作トリオにキーボードを加えたカルテットです。編成がまともなせいか、ムースピールとしてはかなり聞きやすい内容でした。曲想も多彩で、相変わらずセンスのよい音に仕上がっています。

もう一枚これまで知らなかったCDが出てたんですが、こちらの方はブライアン・ブレイドのドラムとのデュオのライブでした。これも聞きたいなあ。

Kokologwm4

2008年4月13日 (日)

迷路の中で / ロブ・グリエ

前にも書きましたが、先日亡くなったロブ・グリエは学生時代、難解さ苦しみながら読んだ思い出の作家です。この年齢になって、漸く若干ながら作家の意図が感じられるようになってきて、面白さを再発見したところに訃報となってしまいました。

今、ロブ・グリエの作品で簡単に手に入るのはこれと「覗く人」、「反復」ぐらいでしょうか。

この「迷路の中で」は実にロブ・グリエらしい小説です。話の筋は非常に単純ですが、それを、空間と時間構成をバラバラにし、且つ何度も同じ場面が繰り返されるというロブ・グリエの常套手法で書かれています。また徹底して精密な状況描写にも、この作家の特徴が良く出てます。

敗残の兵士が、先になくなった戦友から預かった遺品を、その父親に渡そうと雪の町を彷徨しますが、待ち合わせの場所がわからず、結局最後には敵兵に打たれて死んでしまう、というなんだかカフカ的なストーリーなんですが、熱に浮かされ、疲れきった兵士の意識そのままに、場面は少しづつ変化しながらぐるぐると迷路のごとく時空間を行ったり来たりします。最後にちょっと種明かし的な部分が出てきてほっとするという感じです。

このところのロブグリエはあまり評価されてない(というか忘れられてる)ように感じられますが、非常に面白いことをやってる作家だと思うので追悼でも何でもいいから絶版中の作品もまた出して欲しいですね。

覗く人も反復もまだ未読なのでそのうち読んでみようと思ってます。

ただ、こうした現代的な作家の小説は共通してしっかり一語一句逃さず読まなければならないものが多いので疲れますね。ロブグリエの場合まだ短いからいいですが。

2008年4月 6日 (日)

哀れなるものたち / アラスター・グレイ

少し前に、この作家の処女作で「ラナーク」というのが出版されていました。その時の宣伝文句にピンチョンの「重力の虹」やマルケスの「百年の孤独」と並ぶ傑作とかなんとか書いてあったので気になってたんですが、そのラナークという本、やたら分厚くてちょっとなあと思ってたら、この「哀れなるものたち」というのが手頃な感じで出たので読んでみました。

19世紀末のヨーロッパが舞台なんですが、天才外科医が若い女性の死体を蘇らせるというフランケンシュタインもの(という分野があるのかどうか知りませんが)です。こういうのをゴシックロマンっていうのかな。

ちょっと面白い構成になっていて、メインはこのよみがえった女性と結婚した夫の手記という体裁になっており、作者のアラスターグレイはたまたまその手記を入手して出版した編集者という立場になっています。詳細な架空の脚注までつけていてどこまでホントかわからない状態をうまく作ってます。

これ、ジョンバースも「山羊少年ジャイルス」で似たようなことやってましたね。

グレイの面白いところはもうひとつあって、この方はもともと画家でもあるようで、本の表紙の絵やいっぱい出てくる挿絵も自分で画いてます。なんか全部自前でやってるところがいいですね。

肝心のストーリーも面白かったですよ。誰か漫画にしてくれないかなあ。

でも、この作品に限っていえば、ピンチョンやマルケス的な感じは特に感じられませんでした。

Kokologgray

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