最近のトラックバック

« 哀れなるものたち / アラスター・グレイ | トップページ | EARTH MOUNTAIN / Wolfgang Muthpiel »

2008年4月13日 (日)

迷路の中で / ロブ・グリエ

前にも書きましたが、先日亡くなったロブ・グリエは学生時代、難解さ苦しみながら読んだ思い出の作家です。この年齢になって、漸く若干ながら作家の意図が感じられるようになってきて、面白さを再発見したところに訃報となってしまいました。

今、ロブ・グリエの作品で簡単に手に入るのはこれと「覗く人」、「反復」ぐらいでしょうか。

この「迷路の中で」は実にロブ・グリエらしい小説です。話の筋は非常に単純ですが、それを、空間と時間構成をバラバラにし、且つ何度も同じ場面が繰り返されるというロブ・グリエの常套手法で書かれています。また徹底して精密な状況描写にも、この作家の特徴が良く出てます。

敗残の兵士が、先になくなった戦友から預かった遺品を、その父親に渡そうと雪の町を彷徨しますが、待ち合わせの場所がわからず、結局最後には敵兵に打たれて死んでしまう、というなんだかカフカ的なストーリーなんですが、熱に浮かされ、疲れきった兵士の意識そのままに、場面は少しづつ変化しながらぐるぐると迷路のごとく時空間を行ったり来たりします。最後にちょっと種明かし的な部分が出てきてほっとするという感じです。

このところのロブグリエはあまり評価されてない(というか忘れられてる)ように感じられますが、非常に面白いことをやってる作家だと思うので追悼でも何でもいいから絶版中の作品もまた出して欲しいですね。

覗く人も反復もまだ未読なのでそのうち読んでみようと思ってます。

ただ、こうした現代的な作家の小説は共通してしっかり一語一句逃さず読まなければならないものが多いので疲れますね。ロブグリエの場合まだ短いからいいですが。

« 哀れなるものたち / アラスター・グレイ | トップページ | EARTH MOUNTAIN / Wolfgang Muthpiel »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/19066/20191891

この記事へのトラックバック一覧です: 迷路の中で / ロブ・グリエ:

« 哀れなるものたち / アラスター・グレイ | トップページ | EARTH MOUNTAIN / Wolfgang Muthpiel »

2017年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ