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2008年5月31日 (土)

The Remedy / Kurt Rosenwinkel Group

カート・ローゼンウィンケルのヴィレッジ・ヴァンガードでのライブです。たしかジェシ・ヴァン・ルーラーと同じ頃登場してきた人だと思います。その後いろいろなところで名前は耳にしてましたが、これまで聞く機会がありませんでした。つい先日「THE EASTCOAST LOVE AFFEAIR」というギタートリオによるアルバムを買ったんですが、正直その時はそれほどとも思いませんでした。

じゃあ何故また手を出したかというと、某雑誌で絶賛してたからという単純な理由です。

でも、今回のは中々良かったです。この人のソロはかなり個性的ですね。曲もなかなか面白いです。グループということでバンドとしてのバランスもいいし、特にピアノは良かったですね。それとこの人、ギターを弾きながら一緒にあわせて歌うくせがあるようでずっと声が聞えてます。キースジャレットみたいな感じ。

ジャケットを包むビニールにシールが貼ってあって何やらコード番号が書いてあるんですが、指定のサイトにその番号を打ち込むと、このCDに関するおまけが映像が見れる仕組みになってます。ローゼンウィンケルへのインタビューや、使用機材を本人が解説してたりする映像が見れました。

Theremedycover

2008年5月24日 (土)

この世の王国 / アレッホ・カルペンティエール

キューバの作家カルペンティエールの小説です。20年ほど前に買ってそのまま眠ってたのを引っ張り出してきて読みました。全く内容を覚えてなかったので、たぶん当時読んでないと思います。ラテンアメリカ文学ブームに乗って読もうとしたけどあまり面白さを感じなかったのかもしれません。

カルペンティエールはマジックリアリズムの創始者と言われてる人で、マルケスなどの作家よりひと世代前の人のようです。

革命やクーデターによりころころと政治体制の変わる国をひとりの黒人奴隷の目線で描いた小説ですが、そこに革命指導者が鳥や馬や蜂などに変身するなど超現実的な事柄が織り込まれていきます。マルケスと共通しますね。半世紀ぐらいに渡ると思われる話なんですが、小説自体は150ページほどの短いもので神話的イメージの小説です。

もう1篇、ある日突然クーデターにより軍事政権化に入った母国から、貧乏国の大使館に亡命する政府高官の話が収録されており、こちらの方は軽妙なタッチでかかれててなかなか面白かったです。

南米の作家はお国事情のせいか政治に絡むひとが多いのですが、カルペンティエールもカストロ政権下で要職についていたそうです。ペルーのリョサがフジモリ氏と大統領選を争ったのも有名ですね。

カルペンティエールの未読本が家にもう一冊ありまして「バロック協奏曲」というのがそれなんですが、これもそのうち読もうと思ってます。国書刊行会から出てる大作「春の祭典」にもチャレンジしたい気もしてるんですが、あの分厚さに少々怖気づいてます。

Kokologac

2008年5月18日 (日)

白鯨 / メルヴィル

あの有名な白鯨です。色んな翻訳が出てますが、最近の古典新訳ブームに乗って岩波版を読みました。巷ではカラマーゾフの兄弟が人気だそうで、「カラキョウ」という略称まで出来てるらしいのですが、高校時代に既に挫折した経験のある僕は、それがトラウマとなってるせいか、どうしても読む気になれませんでした。というわけかどうかわかりませんが、とにかく何か古典的名作ってのを読みたいと思って白鯨を選んだわけです。

しかし、これ相当ケッタイな小説でした。

読む前のイメージとしては「片足をモービーデイックに食いちぎられ、復讐に燃えるエイハブ船長と白鯨の戦いを描く海洋ロマン」って感じだったのですが、実際にモービーディックが登場するのは約130章、1200ページを越えるこの小説のラスト3章分、せいぜい100ページのみでした。それまでは当時の捕鯨船とはどんなものかとか、鯨に関する博物学的な解説で、特に鯨については、生物学、分類学、宗教、図像学、解剖学、歴史、文学などありとあらゆる側面から徹底的に描かれてます。

ストーリーはかなりつぎはぎ、ほころびが見られるように思いました。

で、最後の3章で僕の持ってたイメージに近い話となるんですけど、これがまた実にあっさり白鯨の勝ちとなるわけです。

結局印象残ったのはこの白鯨の圧倒的な強さ、破壊力でした。

かなり神話的な枠組みで描かれた物語で、最初から乗り越えられるわけのない白鯨という絶対的な力に対して敵うわけのない戦いを挑む人間といった構図でしょうか?

いずれにしても、やはり現代作家の作品の方が僕には向いてるようですね。少々疲れました。

そうだ、忘れてましたが小説の中にスターバックという人物が登場します。スターバックコーヒーの名前はこの人物からとったそうです。でも小説のどこを見てもこの人とコーヒーにまつわるエピソードはありません。不思議です。Kokologmdick

2008年5月17日 (土)

Live / Brad Mehldau Trio

結局買ってしまいました。ブラッド・メルドーのライブ。

ヴィレッジ・バンガードでのライブ2枚組です。

このところ毎日聞いてます。ライブらしい臨場感に溢れていて大変気に入りました。ライブらしいライブという感じ。そういう意味では少し前に聞いたジョンスコフィールドのオルガントリオ(ディジョネット、ゴールディングスとのやつね)のライブと似た雰囲気があります。1日のライブをそのまま聞いてる感じで、1曲1曲が非常に長く、たっぷり浸りこめます。

メルドーのトリオはさすがに今一番注目されてるピアノトリオだけあって、演奏のレベル、自由度、オリジナリティとすべてが高水準でまさに脱帽です。長い曲が多いですが全くだれることなく聴けます。1曲目はオアシスの曲だそうですが、まあなんとかっこいいこと!メルドーはレィディオヘッドなど以前からよくロック系の曲を題材使ってます。、実は私、年齢にギャップがあるせいか原曲を知らないことが多いんですが、全く問題なしです。80年代前半以降のロックバンドって悲しいぐらい聞いてないもんで・・・。

なんで日本盤が出ないのか不思議ですが、近頃はわざわざ日本盤を出す意味がなくなってきてるのかもしれません。ネット販売では3枚組の完全盤というのもあるようです。

とにかく間違いなく傑作です。Kokologbmlive

2008年5月11日 (日)

モレルの発明 / アドルフォ・ビオイ-カサーレス

ラテンアメリカの作家ですが、今回初めて読みました。たまたまボルヘスがこの小説を「完璧な小説」といって賞賛したという話を聞いて、気になって読んでみました。

正直なところ、さほどとも思わなかったというのが感想です。誤解のないように言っておきますが、けっして面白くなかったというわけではありません。十分に楽しみましたが評価の割りに僕自身の感動が薄かったということです。

試しにネットでいろいろな人の感想をみても皆、大変に高い評価をしていますし、中には「百年の孤独」に匹敵すると書いておられる方もおられました。僕としてはそこまでの評価にならなかったというだけのことです。

無実の罪で追われてる人が無人島に逃げ込み、そこで不思議な体験をするというのが粗筋です。その主人公自身が書いた手記という体裁の小説なんですが、どうもその記述の信用性に揺らぎがあるというところがミソになってます。時々手記の刊行者による脚注として、記述の内容に疑問を投げかけていたり、記述そのものに矛盾があったりということでどこまでホントなのかわからないようになってます。ただ小難しい観念的な小説ではなく、むしろしっかりとしたストーリーがあり、かなりSF的要素の濃い小説です。もうちょっと深読みすればもっと楽しめたのかもしれませんね。

Kokologmoreru

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