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2008年7月 4日 (金)

ナボコフ自伝 記憶よ、語れ / ウラジーミル・ナボコフ

このところはまってるナボコフの自伝です。自伝だけあって、さすがに小説のように技巧を凝らした部分というのは少ないのですが、やはりナボコフらしい面白さに溢れた読み物になっています。全部で15章に別れていて、それぞれバラバラに発表されたものをまとめたようです。はじめから後でまとめるつもりで書かれたのかもしれません。

とにかく15編からなる連作短編を読んでるような楽しさでした。ナボコフはロシアの貴族階級の生まれで共産革命の時に海外に家族とともに亡命したわけですが、その幼少の頃の話を読んでいると、まさに絵に描いたような貴族の生活で、「この人、ほんまもんの貴族やんか」と再認識させられました。

最初の方に父親の友人であるクロポトキンが家に遊びに来たエピソードがあります。ナボコフとマッチ棒を使った手品で遊んでくれていたちょうどそのとき、軍から使者がやってきて極東方面の陸軍司令官に任命され、急いで帰っていったそうです。

何年か後ナボコフ一家が国を追われ亡命の旅に出たとき、あるところで農夫姿でタバコの火をつけるのにマッチを借りるため近づいてきたのが、同じくボルシェビキから逃れてきた変装したクロポトキンだったという話なんですが、面白いのはナボコフがこのことを良く覚えてる理由が、マッチというものの介在の仕方が興味深かったからというものでした。何年も離れた同じ人物のエピソードにマッチという小道具が登場してるところに面白さを感じたようで、実にナボコフらしい感じがしました。

古本屋さんなどを覗いて絶版中のナボコフの小説はないかと探したりしてますが、中々見つからないですね。先日たまたま神戸の本屋で短編全集の1巻だけを見つけました。古本でもないのに背表紙が少々日焼けして変色してましたが、買ってしまいました。他に未読の本が多々あるのでしばらくは積読になるけどね。Vn

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