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2008年7月10日 (木)

タイタンの妖女 / カート・ヴォネガット・ジュニア

ヴォネガットが亡くなった時に、何か読もうと思って実家から持ってきたのがこの「タイタンの妖女」。そのまま本棚に置いたっきりでした。爆笑問題の太田さんがえらく褒めてるって話を聞いてたので読み直してみようと思ったのですが、他にいろいろ読みたいものもあってそのままになってました。僕としてはヴォネガットの数ある作品の中であまり印象に残ってなかったものなのでなんとなくきになっていたのです。

読み始めて、あれ?と思いました。全く読んだ記憶がないんです。そんな馬鹿なと思いましたが、たぶん買ったまま読まずにいたようです。あるいはニワトリ程度の記憶力しかないと定評のある僕の脳みそが完全に忘れてしまったのかもしれませんが。

この小説はヴォネガットの2作目の長編小説です。この頃はまだ、ヴォネガットの小説の特徴であるカットバック手法は確立されておらず、ほぼ時間軸に沿って話が進んでいきます。でもあらゆる時空間に同時に存在する人物や、お馴染みのトラルファマドール星人なんかも出てきて、代表作の「スローターハウス5」に通じる設定が見られます。

全作品に共通する、なんともやるせない現実の中に何とか希望を見出そうとするような、ほろ苦いユーモアも随所に見られます。

個人的にはやはり「ローズウォーターさん・・・」や「母なる夜」あたりが好きなんですけど、これはこれで面白かったです。

でもこの小説を、未だに聖書に書かれたことをすべて真実とする人が大勢いて、当時はまだ共産主義国と冷戦状態にあったアメリカで出版するというのはけっこう勇気がいっただろうなと感じました。Kv

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