最近のトラックバック

« ニコライ・ゴーゴリ / V.ナボコフ | トップページ | ファジル・サイ »

2008年9月27日 (土)

氷 / アンナ・カヴァン

新聞でこの小説の広告を見たとき、アンナカヴァンって誰だっけ?聞き覚えがあるけど・・・と思い、翻訳者の名前を見て、ようやく以前サンリオ文庫で出てた作家だと思い出しました。

といっても読んだことがあるわけではなく、なんとなく印象に残ってたというだけですけど。

それでつい書店で見つけたときに買ってしまいました。

カヴァンはこの「氷」という作品を最後に亡くなってしまったようで、ヘロインによる自殺か事故が原因とのことです。

少々変わった作品ですが、非常に想像力豊かなイメージで書かれた小説です。異常気象により世界がどんどん氷河期に向かって死滅していく中で、ある少女を求めて軍事政権国家の争う世界をさまよう男というなんだかよくわからないような設定なんですが、そもそもの設定自体が非常にぼんやりとした幻想のようなものである上、主人公の意識が幻覚の中に入り込んでしまったりするもんで、どこまでが現実でどこからが幻覚なのかわからなくなるような浮遊感があります。いずれにせよ、氷によって覆われていく世界からは初めから逃れようがなく、いくら少女を獲得しようともがいたところで、敗北は避けられないことが決まってしまっているという、なんとも救いのない小説でした。

こう書いてしまうと読みづらい小説と思われるかもしれませんが、そんなことはなく、特に小難しい概念や言葉もないですし、ストーリーにも起伏があり面白く読めました。

他の小説も復刊されるのかなあ・・・。

Kokologice

« ニコライ・ゴーゴリ / V.ナボコフ | トップページ | ファジル・サイ »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/19066/24072318

この記事へのトラックバック一覧です: 氷 / アンナ・カヴァン:

« ニコライ・ゴーゴリ / V.ナボコフ | トップページ | ファジル・サイ »

2017年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ