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2011年9月25日 (日)

カメラ・オブスクーラ / ナボコフ

一般的にみればどこがいいのかわからないような薄っぺらな少女に振り回される中年男が主人公で、物語の後半は車での旅行という展開を考えればロリータの原型といわれているというのも理解できます。以前翻訳されていた時のタイトルが「マグダ」というヒロインの名前であったのもロリータを意識してのことかもしれません。

ロリータとの違いは少女がより悪女として描かれており、逆に中年男クレッチマーがずいぶん善人として登場している点です。ハンバートはクレッチマーに比べれば、けっこう策略家であったように思います。(ところでクレッチマーって名前、心理学者にいたような気がするけどなんか関係があるのかな。)ということで読んでてクレッチマーが気の毒でしょうがなかったですが、それ以上にもうひとり出てくる登場人物のあまりの性格の悪さに少々気分が悪くなりました。あんまり書くと話の展開につながるのでやめときますけど。

随所にナボコフらしい表現、文章がちりばめられており、うれしかったです。

ナボコフの他の小説と同じくいろいろな読み方ができそうですが、表面上は、特に後半サスペンスとして楽しめます。実は最後のところがちょっとわかりにくくて、あほな僕にはちょっとすっきり理解できない部分が残りました。どこかに伏線があったかもしれないから、またチェックする必要がありますね。

全体としてそれほど読みにくい小説ではないのでナボコフ入門として翻訳者の方は勧めていますが、僕はどうせ読むなら「ロリータ」の方をお勧めします。

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2011年9月14日 (水)

お? ナボコフの新刊が出てる・・・

光文社からカメラ・オブスクーラというタイトルのナボコフの新訳本が出てる!タイトルを聞いたことがないと思ったら、以前マグダとかマルゴとかいうタイトルで出てたもののようです。翻訳されてるのはロシア文学者のようなのでロシア語からの翻訳ですね。うれしいなあ。文庫だし。

この前悩んだ挙句結局短編全集買っちゃったんだけど、まだまったく読んでません。未読本がどんどん増えてるし。

そういえばピーターガブリエルの新譜が出るようだし、また金欠病が重症化しそうだ。

ピンチョン全集のヴァインランドの発売が伸びてることが唯一の救いか・・・・

2011年9月10日 (土)

脳のなかの幽霊、ふたたび /  V.S.ラマチャンドラン

10数年まえに「脳のなかの幽霊」を読んでその面白さに感動したものですが、
先日文庫化されているのを知って、もしやと思ってたら続編の本書も文庫化してくれました。僕は完全に文系人間なのでほとんど理数系のものは読まないのですが、脳科学と生物学関係のものは時々読んでます。数式が出てこないもんね。
著者のラマチャンドランは神経科の医師で、患者たちの奇妙な症例を出発点として様々な仮説を立てて脳の機能に迫っていきます。その症例の奇妙さが興味深く、まずそこに惹かれて読み進む中で説得力ある仮説が提示されるという感じです。幻肢や盲視といった言葉を最初に知ったのも「脳のなかの幽霊」でした。
続編である本書は一般向けに行なわれた講演を基にしたもので、内容的には前作と重なる部分も多いです。
もしちょっと読んでみようかなと思われるなら、この続編のほうがコンパクトなので読みやすいかもしれませんね。

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