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2012年1月29日 (日)

ラピスラズリ / 山尾 悠子

はやくも文庫化された山尾悠子さんの短編集。早速読んでみました。これが長い沈黙後の最初の作品のようですね。だいたいどうして書かなくなられたのかよく知らないのですが、一定のペースで作品を出してくれていて嬉しい限りです。

冬眠者という冬の間寝てしまう代わりに老化が遅く寿命も長いという一族に関わる連作小説ですが各々の作品の味わいは結構違うものがあります。一番長い中編「竈の秋」なんかはかなりグロテスクなイメージで、ちょっと仮面物語と質感が似た感じがしました。

全体に物語の設定が何時、何処なのかわからない、ちょっとつつくと崩れ落ちそうな世界の中でものがたりが展開されている感じで、実際に各ものがたりは最後の一文を読み終えた後、その小説世界そのものも泡となってはかなく消えてしまったような印象を残して終わってしまいます。

山尾悠子さんの小説はいつも時間の進行、空間の移動がとらえにくくて僕はいつも読むのに苦労してしまうんですが、そのためもあって誰か(または何か)の夢想の中の物語を観ているような不思議な感じがあり、そのあたりが面白くてやめられないですね。前にも書いたように思いますが視覚的イメージの文章化ということでは非常に特異な才能だと思います。Lapislazuli

2012年1月22日 (日)

孔子伝 / 白川 静

今年一発目に読み終えたのは白川先生の孔子伝。渋い一年になりそうです。

昨年末に諸星大二郎さんのムックを読んでたら参考書籍として出てたので読んでみました。以前酒見賢一さんの「陋巷に在り」を読んで、孔子とその弟子に対して独特のイメージを持ってしまっておりましたが、白川先生からの影響がかなりあったんだなあ感じられました。酒見さんの小説では顔回なんか妖術使いに近いんですが、そういった呪術的イメージや基本的なキャラクターなんかもかなり一致してますね。このイメージが一般的なものなのか白川先生独自のものなのかは素人の私には不明ですけど。この本大変面白いんですが、漢字の専門家が書かれた文章は難しい漢字が多くて読むのに苦労しました。また、漢文の読み下し文が随所に出てきて、これまた意味が取りづらく、バカ者の私としては大変でした。高校の時もっとまじめに漢文の授業を受けとけばよかったなあ。当時中国の古典なんかまるで興味なかったもんなあ。

ところで山尾悠子さんの「ラピスラズリ」が文庫ででましたねえ。国書刊行会の豪華本には手が出なかったので助かります。山尾さんの小説には豪華な装丁が似合いますけどね。文庫化にあたってかなり推敲されたとのことで楽しみです。

そういえば夢の棲む街やオットーと魔術師も読み直そうと思って実家から持ってきたままになってるなあ。Kokologkoshi

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