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2012年4月 6日 (金)

宿命の交わる城 / イタロ・カルヴィーノ

もう30年ぐらい前に読んだ本ですが、久しぶりに再読しました。前に読んだとき、あまり面白さがわからなかったので、今回はどうかなと思いましたが、それなりに面白く読めました。

もともとはタロットの図版を集めた豪華本に添えられた小説だったようです。

宿命の交わる城と宿命の交わる酒場の2パートに分かれ、それぞれタロットカードの絵柄が語る物語が数編ずつ収められています。僕は後半の「酒場」の方が面白かったです。

「城」の方の物語はタロットの絵札とその並び方まで指定したなかで物語を紡いでおり、さすがに縛りがきついのか物語自体の自由な広がりがあまり感じられませんでした。「酒場」の方は札の並び順について、かなり自由に扱われているためか、より物語の力が強まったような気がします。

こういう自ら制限を設けた小説というので思い出すのは、筒井康隆さんの小説で、使えるひらがなをどんどん少なくしていくという離れ業作品「残像に口紅を」です。こういうのは好きな人と嫌いな人に大きく分かれそうな気がしますが筒井さんのこの小説は、確か後半部分が袋とじされていて、そこまで読んで気に入らなければ返品可能というような仕掛けになっていたように思います。

さてカルヴィーノのこの本は小ぶりなハードカバーで本文の上にタロットの絵柄が描かれたなかなかきれいな本です。ただし口絵部分を除いて白黒ですけど。いま文庫で出てるみたいだけど、そのあたりはどうなってるのかな?Img_0611

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