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2012年5月19日 (土)

ベンドシニスター / ウラジーミル・ナボコフ

6,7年前に一度読んだんですが当時はよくわからなかった小説です。僕が最初に読んだナボコフの小説がこれなのですが、結局そのせいでロリータの新訳で再度出会うまで、ナボコフ作品に手を出さなくなってしまいました。その後もナボコフの理解者である某批評家がこの小説をあまり評価しなかったというような話を聞いて、あまりで出来が良くないのだろうなどと勝手に思い込んでいました。
しかし今回再読してみて考えを改めました。これ、非常に面白い小説でした。単に僕がナボコフの小説の読み方を理解してなかっただけのようです。形としてはオーウエルの1984に代表されるような反ユートピア小説ということになります。均等主義という思想に基づく独裁国家が舞台で、著名な哲学者である主人公は、彼を国家の広告塔として利用しようとする独裁者に抵抗します。ナボコフ自身よればこれらの舞台設定は単に物語の背景としてあるだけで、実際には主人公の家族への愛情が主題だと述べています。
随所にナボコフらしい擬人化表現、文体、遊びにあふれています。もちろんそのすべてに気が付いたわけではありませんし、けっこう長いシェークスピアへの言及などは知識不足で苦しみましたが、十分にナボコフワールドを楽しめました。この作品は今ハードカバーで出てますが、僕はサンリオSF文庫版で読みました。サンリオ文庫って当初ディックなどのSF作品を出してたんですが、SF以外にもナボコフ、ピンチョン、マルケスなどすごい作家が文庫で読めるいい文庫でしたね。

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