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2012年7月22日 (日)

緑の家 / バルガス・リョサ

リョサがノーベル賞作家になる少し前ぐらいに、ブログのなかで近々読みたい本としてこの小説を挙げていたんですが、ようやく読むことが出来ました。だいぶ年数が経ってしまいましたけど。
南米の作家の面白いところは文学的実験性と、ある種プリミティブといってもいいような物語性が混ざり合い、同居してるような不思議な小説世界にあると思います。最初読み始めると、時間的にも空間的にもばらばらに構成された複数の物語が同時進行で語られるため、話の前後関係が非常にわかりにくいことになってます。しかもそれぞれに文体が違っていたり、登場人物の語る過去のエピソードと語られている現在の状況が継ぎ目なく書かれていたりしていて、なかなか凝った構成になっているので、ちょっと読み慣れないと混乱してしまうかもしれません。
そのくせ、その中で語られる物語はかなりオーソドックスなもので、特にマニアックな文学好きでなくとも楽しめるような内容になっており、そのあたりの奇妙なバランスが大変面白く感じられます。読み進むにつれ、ばらばらに語られた物語が次第に読者の中で再構成されていくような仕掛けになってます。
ノーベル賞受賞後リョサの小説は入手しやすい状況になっているのでまた別のものも読もうと思ってます。
以前「パンタレオン大尉と女たち」(だったかな?)というのを読んだはずなんだけどこれも内容がぜんぜん思い出せないので再読できればと考えています。いつになるかわからんけど。
Green


2012年7月21日 (土)

残虐行為展覧会 / J.G.バラード

なんだかものすごいタイトルですが、バラードの濃縮小説と銘打たれた小説です。断片的な場面、エピソードをばらばらに並べたような形式の小説で、全体的には「クラッシュ」あたりに近いイメージにあふれています。現代的な(といっても書かれたのは30年以上前ですが)テクノロジーと結びついた死、エロス、暴力といったもののイメージです。クラッシュに出てきた交通事故による死に魅せられる男も登場します。並べられた各々のパラグラフがどのようにつながっているのかはっきりしないところがあって、正直あまり理解できませんでした。
工作舎という出版社から出たものを大昔(80年頃だと思います)に買っておいたものなんですが、当時読んだかどうか記憶がはっきりしません。そんなんばっかりだけど。あとがきがわりに松岡正剛さんとバラードの対談が収録されており、なかなか面白かったです。当時、松岡正剛さんに興味があってそっち方面から買ってしまったのかもしれません。
アマゾンをみてたら、この小説古本として出てるんだけど、表紙が僕のものと違うのでひょっとしたらその後どこか別の出版社から再版されたのかもしれません。Dscn0036

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