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2014年1月19日 (日)

ユリシーズ / ジェイムス・ジョイス

ようやく読み終わりました。ジョイスのユリシーズ。ぶっとい文庫本4分冊の大作ですがそのうち4分の1くらいは訳注でしょうか。とにかく大変な小説でした。

ジョイスはこの小説の中でいろんなことをやってます。有名な「意識の流れ」という独特の文体、様々な文体のパロディ、言語遊びなどその後の小説に多大な影響を与えた技法が満載です。非常に面白いのですが、かなり読みづらいのも事実です。読みづらさにはいろいろな理由がありますが、舞台となっている100年前のダブリン、アイルランドに関する文化、風俗、芸術、宗教、政治状況など、現代の日本人には知り得ないような事柄がなんの注釈もなく出てくることもひとつの要因です。物語はある特定の1日に起こる(というかたいしたことは起こらないんですが・・・)出来事を書いただけのものなんですが、その日の新聞に実際に出てた客船の事故とか競馬の結果とか、主人公の近隣に実際に住む住人の名前とかがいきなり出てくるので入っていくのがなかなか難しい。また「意識の流れ」という登場人物たちが考えていることをそのまま文章化したような文体も理解するのに苦労します。考えてることが急に飛んで別のことにつながっていったり、ある言葉を契機に別の連想につながったりするため、なかなかついていくのが大変です。幸い恐ろしく詳しい訳注がついてるのでそれでなんとかついていく感じ。それでも面白いと感じるから不思議です。よく言われるホメロスとの関連はあまり意識しなくてもいいように感じました。いろいろな仕掛けのうちの一つというような感じです。
1日ダブリンの街をうろうろしていろんな人にあって話したり、酒をのんだり、喧嘩したりするだけなのに、主人公たちの人生のほとんどが描かれているという見事な小説です。
ただ読むのが大変なので、雰囲気を知りたい方は、ナボコフの文学講義に非常によくできた解説があるのでそれを読めばだいたいつかめると思いますよ。それでも200ページくらいありますけど。

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